高知県立文学館公式ブログ リレー形式「ひとことブログ」

                                        2012.4.27
     ブータン国王も訪れた龍村美術織物が高知の地へ
 
 桜の季節から目にも鮮やかな新緑の季節へ、高知県立文学館北側の高知城の駐車場にも県外ナンバーの観光バスの数も多く見られるようになりました。

 県でも平成24年度は全県をフィールドに
「リョーマの休日」と銘打って高知の魅力を発信しようと取り組んでいます。
 

 (RYOMA=R<ロマン>・Y<やすらぎ>・O<おいしい>・M<学び>・A<アクティブ>)
 を念頭に置いたこの企画、YやMは言うに及ばず、作家や作品の中にRやAも堪能でき、県都の中心地に位置することから美味しいお店や日曜市も身近に体験できる
「高知県立文学館」は、文字通り“RYOMA”の総てを感じていただきながら、高知をより深く知っていただく上で旅の上級者にもお楽しみいただける貴重なスポットと言えるかも知れません。
 
 文学館としてもこうした視点も踏まえ、本県出身作家・
宮尾登美子さんや大原富枝さん、全国屈指の清流と文学と絡めた「川と文学」といったテーマなども年間の企画展に組み入れ高知の文化や文学にもふれていただきたいと考えています。
 「観光」という言葉の語源は、中国の古典の『易経(周易)』の中で、「国の光を観る。もって王に賓たるに利(よろ)し」の一節によると言われています。

 ところで、昨年11月19日に国賓として訪日された
ブータン王国ジグミ・ケサル国王と王妃が、京都での極めて限られた時間を割いて、金閣寺や三十三間堂などとともに視察されたのが、日本を代表する龍村美術織物錦帯工場です。
 
 その龍村美術織物の
初代龍村平藏をモデルとして描いたのが本県出身の宮尾登美子さんの『錦』ですが、現在、高知の地でこの龍村織物の名品の数々を直接観ることの出来る企画展「宮尾登美子の『錦』と龍村平藏の美展」を(~5月27日<日>まで)開催しています。
  




   期間中、ミュージアム・ショップでは
 龍村美術織物の魅力的な商品も取りそろえ
 ていますので、心と目のリフレッシュに是非
 ご来館下さい。 
   
                
         
                                              (喜)
                                       2012.4.17
 慌ただしくはじまった新年度も少し落ちついてきた頃でしょうか。
 この時期は有為転変、変わらないものはないんだと実感させられることが多いですね。

 人間社会の変化などおかまいなしに藤並の森はいつもどおり新緑の季節を迎えました。
 この森のせいか、お堀が近いせいか、文学館には時折珍妙なお客さんが現れます。

 自動ドアが開いたと思ったら、
カメカニ
ヘビ
がのそりと入ってきたり。
 せっかちなハトは自動ドアに激突して、口ばしの先から羽の一枚一枚までわかる、りん粉のようなものを残してよろよろと飛び去ります。
 ですが、たまにかしこい
ハトカラスが入ってきたときは大捕り物となることは言うまでもありません。  
                              ※この後登場するネコではない

 

 気ままな
ネコはのんびりと玄関マットの上で
ひなたぼっこしたり、
 中の様子を上目使いでうかがったり。

 ・・・やっぱり時には入ってきたり。


                              
 ある日、なじみの白
ネコが藤並の小路を向こうからやって来ました。
 口には白いスーパーの袋をくわえて。
 得意げにしっぽをピンと立てて、白い袋を風になびかせて近づいてくるネコ
   
      何かな?

 なんとはなしに見ていると、しだいに違和感を感じてきます。
 ゆうゆうと近づいてくる
ネコ
 ばさばさ揺れる白い袋。
 私の口から出るひめい。


  ・・・スーパーの袋と思ったのは、
            
             風にはためいていると思ったのは、
 
                            じたばたもがく白い羽。


 そう、ハトでした。
 
 藤並の森に棲む野生が時々こわいと思うのは私だけでしょうか。


   
      野生を育む森・・・?      桜の下のハト。実はこの時近くにネコが・・
                                             (都)

                                        2012.4.11
 お昼休みに外に出ると、日傘を差している方もちらほらお見かけするようになった今日この頃。紫外線はお肌の天敵、日増しに強くなる陽射しには油断なりませんね。

 この紫外線、文化財にとっても、色あせ等の劣化を引き起こす厄介な相手。
 紫外線は、太陽の光だけでなく、蛍光灯からも出ます。
 そこで、文学館の倉庫には用途別にいろいろな蛍光灯がずらり。展示室や収蔵庫など、資料のあるところでは、管の内側に「紫外線吸収膜」が施された特殊な蛍光灯を使用します。
 下の写真、赤線部にご注目。

 展示の際は、照明の明るさにも要注意。
 先月大好評のうちに閉幕した「星野富弘 花の詩画展」や、先日開幕、たくさんの染織品が並ぶ「宮尾登美子の『錦』と龍村平藏の「美」展」。
 当館では、衣類、水彩画、写真といった光に弱い資料を展示することが多いため、照明の明るさを抑え、展示期間にも配慮しています。


 お肌と同じく、資料もまた、より長くより良い状態を保つためには、常日頃からの細心のケアが大切。
 新年度を迎え、改めて博物館の基本姿勢をも問いかける春の陽射しです。
                                    (露)

                                        2012.4.4
 高知市出身の作家・河野典生氏死去
 今年1月、高知市出身の作家・河野典生氏が逝去されました。77歳でした。
 河野氏は、高知市出身の作家・安岡章太郎氏の遠戚に当たる方で、学生時代から詩や戯曲を書いていて、1959年に日本テレビ「夜のプリズム」原作賞に佳作入選したほか、1964年、『殺意という名の家畜』で日本推理作家協会賞、1969年には『他人の城』で直木賞を受賞しました。
 また、1960年代には映画化もされました。

 ハードボイルド小説やジャズ小説などで知られており、行動的で強靱な人物たちが描かれる中にも、どこか不思議で幻想的な世界で満ちています。

 河野氏と深い交流のあったSF作家の筒井康隆氏は、ご自身のコンテンツサイトなどで、河野氏の死を悼んでいます。
 高知出身で意欲的に作品を書き続けた河野典生氏の、ご冥福をお祈りいたします。

 [文学館より、来館者のみなさまへ]
 高知市出身の作家・河野典生氏の作品は、文学館の常設展示室内閲覧コーナーにて、ご覧いただけます。
 「まだ読んだことがない」という方や、「読み直してみたい」という方、この機会に文学館で一度、触れてみられてはいかがでしょうか?

                                         (照)

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