平成21年度計画の発掘調査
いずれも国土交通省関係です 1. 土佐国道事務所関係 (1) 高知南国道路 関遺跡 (2) 南国安芸道路 徳王子前島遺跡 東野土居遺跡 (3) 高知西バイパス 天神溝田遺跡 2. 高知河川国道事務所事業 (1) 波介川河口導流事業 上ノ村遺跡 3. 高知地方検察庁事業 西弘小路遺跡
過去のデータ・・・・・ 平成20年度・・・・・・・・・・・・・・・・ 1. 土佐国道事務所関係 (1) 高知南国道路 関遺跡 向山戦争遺跡遺跡 (2) 南国安芸道路 徳王子大崎遺跡 徳王子前島遺跡 (3) 高知西バイパス 鎌田遺跡・貢山城跡 天神遺跡 2. 高知河川国道事務所事業 (1) 波介川河口導流事業 上ノ村遺跡 平成19年度・・・・・・・・・・・・・・・・ 1. 土佐国道事務所関係 (1) 高知南国道路 西野々遺跡 (2) 南国安芸道路 徳王子広本遺跡 (3) 高知西バイパス 城ヶ谷山遺跡 2. 高知河川国道事務所事業 (1) 波介川河口導流事業 上ノ村遺跡
上ノ村遺跡
本年度は,昨年度石積み堤防および護岸遺構が出土した下流側と上流側の新居城跡裾の地点を調査します。 近代頃と目されている石積み堤防遺構では,各所で断ち割りを行った結果,石敷きや木組みの基礎構造を持つ部分があることがわかりました。木組みはホゾで組み合わせてあり,各所に杭も打ち込んでいます。川裏側に施された石敷きは,石の面を上に揃えて平滑にしています。両端部も方形に整え,丁寧な造りです。今後はこれら基礎構造の全体を明らかにするとともに,このような基礎構造を持たない部分との差がどこにあるのか,基盤土層やその土質を調査予定です。 下層にある江戸時代の石積み護岸遺構は,上記の堤防遺構の下になっていた部分を発掘しており,下流側部分が緩やかに曲線を描いていることなどがわかってきました。(2009.6.2)
上ノ村遺跡発掘調査は9月末で現地での発掘調査を終了しました。終了前の8月29日には現地説明会を行い,多くの方々に現地で遺跡や出土品をみていただき平成16年以来の発掘調査を締めくくることができました。 本年度の調査成果をまとめると,石積み護岸・堤防遺構の調査区では,遺構の内部や基礎まですべて調査を行いました。その結果,明治〜昭和初期頃の石積み堤防では,基礎部分に「木枠」を使用していることがわかりました。木枠は,堤防等の崩壊防止のため,裾部分の外側に使用される例はありますが,今回のように堤防本体の基礎として使用された例は国内でも初めてで,わが国の伝統的な治水技術を知る貴重な資料といえます。また,江戸時代の石積み護岸遺構では,積み石の裏から江戸時代前期の唐津焼が出土し,これまで石の積み方から推定していた年代について新たな資料が得られました。 また、別の調査区では石列を2条確認することができ,当初1本の道の両側を石列で固めたものの可能性が高いと考えましたが,現地説明会後の下部調査で,2条は同時に存在していた可能性が低く,それぞれが1本の道または大畦畔であった可能性が高いことがわかりました。 波介川導流事業に伴う発掘調査は,6ヶ年の長期の及ぶ現地での調査を大きな成果を得て無事終了できました。現地調査は終了しましたが,発掘調査で得られた資料や出土品を南国市の埋蔵文化財センターで整理,分析し報告書を作成していく予定になっています。これからの整理作業で更に多くのことが解明されてくるものと期待されます。(2009.12.3)