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高知県立坂本龍馬記念館15周年企画 坂本直行展
〜この秋、記念館が“美術館”に変わります〜

坂本直行展について

この迫力と存在感は何だろう。気圧されるわけでもない。出しゃばってもいない。それでも、その力強さと繊細さは、見る者の心を絵の中に引きずり込む。
坂本直行はいわゆる画壇にある画家ではない。しかし、「写真を撮るようなスピードでスケッチしていた」という絵からは、彼の持つデッサン力と洞察力の確かさが伝わってくる。刻一刻変わる山の表情を、まさに全身全霊で写生していた。それは執念に近い。まさしく日高の山々に対する畏敬の念の表われである。農民の心である。
現在、北海道帯広市郊外の中札内美術村にある「坂本直行記念館」では、「坂本直行生誕一〇〇年記念展」が開かれている(十一月五日まで)。館を運営する帯広市の製菓会社「六花亭」は、同社のホワイトチョコをはじめとするお菓子類の包装紙に直行の花の絵を使った。それが有名になった。
龍馬の夢のひとつであった蝦夷地(北海道)に渡った子孫が、初めての里帰りをします。この秋、記念館が“美術館”に変わります。「おかえり!直行(ちょっこう)さん」という熱い思いを、どうぞご覧ください。

 

趣旨・目的

龍馬は北海道(蝦夷地)開拓を生涯の一大事業だと考えていた。龍馬はそれを実現することなく暗殺されたが、その夢は北海道に渡った甥の直寛が受け継いだ。
坂本直行(1906〜1982)は龍馬の甥・直寛の孫である。北海道大学卒業後、十勝の原野で開拓農民として鍬をふるい、愛する日高の山々をはじめ野に咲く花々を描き続けた。それらは、ホワイトチョコやマルセイバターサンドで有名な帯広の製菓会社「六花亭」の包装紙の絵柄としても親しまれている。30年に及ぶ開拓生活を送った後離農し、画家に転向。山岳画家としても幅広いファンを持つ。
直行生誕100年の今年、『坂本直行記念館』(中札内美術村)やご遺族などから作品をお借りし、『「おかえり!直行(ちょっこう)さん」北海道から龍馬の子孫 初めての里帰り 反骨の農民画家 坂本直行展』と銘打った企画展を開催する。無骨に、誠実に、自然とともに生きた直行の絵と生き様を、一人でも多くの方に紹介したい。
油彩画・水彩画合わせ約120点。写真や身の回りのものなども多く展示。龍馬の哲学と、直行の生き方などもパネル紹介する。

 

準備進む

「坂本直行展」開催まであとひと月余り。開催に向けての準備は順調に進んでいます。中札内美術村、坂本家、広尾町坂本直行記念室、帯広百年記念館、北海道大学山岳部OB会、秀岳荘・・・といった関係各社のご協力も得て、絵画、資料等の調査収集もほぼ終わりました。
坂本龍馬記念館全てを「おかえり!直行(ちょっこう)さん」北海道から龍馬の子孫、初めての里帰り〜というキャッチフレーズそのままに、龍馬と直行の初対面の場所に変えていきます。共に”反骨”に生きた2人の人生をお伝えできればと思っています。
今回は、地下2階から2階までに4つの会場をつくっていきます。
地下2階・第1会場は「反骨に生きて」として、2人の真髄に迫ります。龍馬の哲学、直行の生き方をテーマに、龍馬の北海道(蝦夷地)に賭ける思いを綴った手紙(京都大学所蔵、他)、直行の日高の原野を中心とした絵画などを展示。帯広百年記念館所蔵の『十勝大平原と日高連峰』(80号)の大作もここに並びます。
2階展示コーナーは第2会場「大地の祈り・大自然の中で」となります。打ちひしがれるほど厳しい原野生活であっても、それでもなお「自然はあたたかい」と言った直行。直行が見つめ続けたそのまなざし、北海道の大自然がここにあります。
2階常設展示コーナーは第3会場「家族と仲間たち」です。開館15年にして初めて2階フロアに大きな部屋が登場します。海に向かった空間に、大きな土佐和紙にプリントされた家族や仲間たちや北海道の風景、そして、直行の絵があふれます。岳人直行にも触れていただきたいと思います。
中2階・第4会場「花々の伝言」。六花亭との出会い、その包装紙で全国に広がって行った直行の花々が彩ります。牧野富太郎の植物図鑑を離さなかった直行が花に寄せる思い、そこにあるメッセージを感じてください。
全てを見終わった時、遥かな時空を超えて龍馬と直行が出会ったことを実感していただけるはずです。

 

開催

11月11日、開催記念式典を終え無事開催されました。開館と同時に多くの皆様にご来館いただき、当館ミュージアムショップに特設された「六花亭コーナー」では、1人の方がいくつものチョコレートを抱え、レジに並ぶ姿も見える程の大盛況。ぜひ多くの皆様にご覧いただきたいと思います。

 
 
 
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